はじめに Edit

LANDISKのカーネルソースをKernel2.6へ移植して、 SH-Linuxのホームページで公開されている
Fedora Coreのルートシステム上で動作させてみました。

  • 本システムの特徴
    • Fedora Core 2(FC2)ベース
    • Linux Kernel 2.6.11
    • glibc 2.3.3
    • yumでSH-Linuxのホームページに用意されたパッケージ群を自動取得
      (yumとは、いわばapt-getのFedora Core版)
    • GCC3.4系やjava等も動くらしい。
    • SH-Linux Kernel Swtcherを使用することでHDDブートセクタを触ることなく、
      root=/dev/hda3より起動
    • あたらし物好きなデストリビューションなので、少々バギーな所が欠点です。

    Fedora Coraのパッケージ、ありがたく使用させていただきました。
    SH-Linuxのホームページ関係者の方々に感謝いたします。

SH-Linux Kernel Switcher のインストール Edit

まず、SH-Linux Kernel Switcherをインストールします。
Ver2.1を必ず使用してください。
インストール方法は、SH-Linux Kernel Switcher を参照してください。

FC2ディストリビューションのインストール Edit

  • basesystemの解凍
    本ページ下方の「人柱になっても良いという方へ」のリンク先から、
    FC2-basesystem-xxxxxxxx.tgzを取得して、LANDISKの/mnt/hda3/へ解凍します。
    なお本basesystemには、LANDISK用のカーネルとカーネルモジュールを含んでいます。
    cd /mnt/hda3
    tar vxfzp FC2-basesystem-xxxxxxxx.tgz

  • ファイルの移動またはリンク
    解凍後、/mnt/hda3/FC2内の各ディレクトリを/mnt/hda3/直下に移動、またはリンクします。
    dev,proc,mntは必ず・/mnt/hda3/直下へ移動しなければなりません。
    その他はリンクでも移動でもどちらでもかまいません。
    移動の際、パーミッションやオーナーが変化しないように注意してください。
    drwxr-xr-x  29 root root      4096  3月  5 12:47 .
    drwxr-xr-x  29 root root      4096  3月  5 12:47 ..
    drwxr-xr-x   2 root root      4096  4月 10  2004 .landisk
    drwxr-xr-x   2   48   48      4096  7月 10  2004 .landisk-update
    drwxrwxr-x  19 root root      4096  3月  5 09:06 FC2
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:02 bin -> FC2/bin
    lrwxrwxrwx   1 root root        11  2月 22 05:03 boot -> FC2/boot
    drwxr-xr-x  22 root root    118784  3月  5 11:39 dev
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:02 etc -> FC2/etc
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:03 exp -> FC2/exp
    lrwxrwxrwx   1 root root        11  3月  5 12:47 home -> FC2/home
    lrwxrwxrwx   1 root root        13  2月 22 05:02 initrd -> FC2/initrd
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:03 lib -> FC2/lib
    drwxr-xr-x   2 root root      4096  1月 14 09:16 mnt
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:02 opt -> FC2/opt
    dr-xr-xr-x  36 root root         0  3月  5 11:39 proc
    lrwxrwxrwx   1 root root        11  2月 22 05:02 root -> FC2/root
    lrwxrwxrwx   1 root root        11  2月 22 05:02 sbin -> FC2/sbin
    drwxr-xr-x  14 root root      4096  3月  5 03:41 share
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:03 sys -> FC2/sys
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:02 tmp -> FC2/tmp
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:02 usr -> FC2/usr
    drwxr-xr-x   4 root root      4096 11月  7  2003 spool
    lrwxrwxrwx   1 root root        10  2月 22 05:03 var -> FC2/var
    
    オレンジ色のファイルは、LANDISKオリジナルのファイルです。

  • IPアドレスの設定
    次の5つのファイルに記述されたIPアドレスを、各自の環境にあわせ修正します。
    • /mnt/hda3/etc/hosts
      LANDISKの/etc/hostsをコピーします。
      eggplant.ddo.jpという行があると、yumが正常に動作しません。

    • /mnt/hda3/etc/resolv.conf
      LANDISKの/etc/resolv.confをコピーします。

    • /mnt/hda3/etc/sysconfig/network
      NETWORKING=yes
      HOSTNAME=landisk;
      GATEWAY=192.168.1.1    ← ルータ等のIPアドレス
      
    • /mnt/hda3/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
      DEVICE=eth0
      BOOTPROTO=static
      ONBOOT=yes
      IPADDR=192.168.1.81     ← LANDISKのIPアドレス
      NETMASK=255.255.255.0
      
    • /mnt/hda3/etc/hosts.allow
      telnetで接続を許可する端末のIPアドレスを記述します。
      次の記述は192.168.0.xx、192.168.1.xxからのアクセスを許可するようになっています。
      #
      # hosts.allow   This file describes the names of the hosts which are
      #               allowed to use the local INET services, as decided
      #               by the '/usr/sbin/tcpd' server.
      #
      in.telnetd : 127.0.0.1 192.168.1.  192.168.0.
      

  • yumの設定
    http://eggplant.ddo.jp/www/download/FedoraCore/ からパッケージをダウンロードするよう
    エントリを追加します。ここには、SH-Linuxのホームページに用意されていないパッケージや
    管理人が修正したパッケージ等を置いています。
    • /etc/yum.conf
      [main]
      cachedir=/var/cache/yum
      debuglevel=2
      logfile=/var/log/yum.log
      pkgpolicy=newest
      distroverpkg=redhat-release
      tolerant=1
      exactarch=1
      retries=20
      
      [base]
      name=Fedora Core $releasever - $basearch - Base
      baseurl=http://rpm.sh-linux.org/rpm-2004/target/
      exclude=XFree86*, pspell, bonobo-activation*
      
      [base-kogiidena]
      name=Fedora Core $releasever - $basearch - Base-Kogiidena
      baseurl=http://eggplant.ddo.jp/www/download/FedoraCore/
      
    以上で準備は完了です。

Kernel2.6とFC2の起動 Edit

  • kernelsw.pl(SH-Linux Kernel Switcher)
    kernelsw.plとは、カーネルを動的にブートするためのプログラムです。
    lilo.confファイルに似た次のファイルを指定して、ブートパラメータを設定します。
    linear
    boot=/dev/hda
    disk=/dev/hda
    bios=0x80
    timeout=50
    default=linux
    image=/mnt/hda3/boot/zImage
            label=linux
            root=/dev/hda3
            read-only
            offset_address=0x00800000
    append="mem=64M console=ttySC1,9600 root=/dev/hda3 fastboot"
    
    ※起動時、コンソールを持たないLANDISKの場合、fsckからの問いかけに返答することができないため、
    appendにfastbootオプションを指定して、fsckをスキップします。

  • カーネルイメージの読み込み
    kernelsw.pl(SH-Linux Kernel Switcher)を用いてカーネルを読み込みます。
    # cd /mnt/hda3/
    # kernelsw.pl boot/kernelsw.conf
    Loading .... done.
    ==============================================
            SH-Linux Kernel Switcher V2.1
    ----------------------------------------------
     image  = /mnt/hda3/boot/zImage (size:1261568,page:309)
     root   = /dev/hda3 (read-only)
     append = "mem=64M console=ttySC1,9600 root=/dev/hda3 fastboot"
     offset_address = 0x00800000
    ----------------------------------------------
     kernel boot parameter details
      0 : 0x1 # read-only root file system
      1 : 0x0 # RAMDISK Flags
      2 : 0x303 # Root device (/dev/hda3)
      3 : 0x1 # Loader type (LILO = 1)
      4 : 0x0 # Initrd start
      5 : 0x0 # Initrd size
      6 : 0x0 # Not defined yet
      7 : 0x0 # Not defined yet
    ==============================================
    #
    
  • Kernel 2.6の起動
    この状態でLANDISKの電源ボタンをOFFにすると、カーネルの起動が始まります。
    (数秒後、電源ボタンをON側に戻しておくように。)
    約15〜30秒後、telnetdが起動され、外部からアクセス可能になります。
    ※初回起動時はRSA鍵の設定等を行うようで、もう少し時間がかかるかもしれません。

Telnet接続と動作確認 Edit

  • telnet
    次のアカウントで接続できます。
    user   : landisk
    passwd : landisk
    (SSHデーモンも起動済みなので、SSHクライアントからも接続できると思います。未検証)

    fc2_login.png

  • rootになる
    rootパスワードは未設定であるため、
    su
    でrootになれます。rootパスワードの設定をお忘れなく。

  • yum
    ネットワークの動作実験も兼ね、yumでパッケージを取得してみます。
    yumはapt-getのように、依存関係のあるパッケージ一式をインストールしてくれます。
    yum list          ← パッケージ情報の取得?(初回は非常に時間がかかった。半日も…汗)
    yum update       ←  パッケージの更新
    yum install wget ←  wgetコマンドのインストール
    ※あまりにも時間がかかるのでyum listを1回実行後の物をパッケージングしています。

電源OFF Edit

  • shutdown
    LANDISKの電源スイッチを押しても無反応ですが、 shutdownコマンドで普通に落とせます。
    shutdown後自動的に電源OFFになります。
    bash-2.05b# /sbin/shutdown -h now
    

参考文献 Edit

  • Dancing with LANDISK
    sh-linux関係で、活発な活動を行っている小島様のページです。
    事の発端は本ページにあります。

人柱になっても良いという方へ Edit

SH-Linux Kernel Switcher でのみ動作を確認しています。
最悪システムを破壊してしまう恐れがありますが、使ってみたいという方はどうぞ!

情報交換欄 Edit

LANDISK上のFC2やKernel2.6に関して現状、情報がほとんどありません。
動作報告、不具合報告等、なんでもお寄せいただければ幸いです。

  • 今の所、問題なく動作しています。ありがとうございます。(HDL-250U) -- std? 2005-03-30 (水) 17:17:11
    • 動作報告ありがとうございます。コメントがあるのも見逃していました。すみません。 -- 管理人? 2005-04-13 (水) 23:43:46
  • 動作しました。但、現在rpm.sh-linux.orgからyumできないようです。 -- Tomy? 2005-12-09 (金) 13:43:20
    • 開発環境をdebianのdebtをar-tarで取り敢えずkernel2.4.6-14のコンパイルも成功したのですが、debから更にインストールしていたらいつのまにか起動しなくなってしまいました。残念。 -- Tomy? 2005-12-09 (金) 13:49:33
    • 回線やサーバネックでyumの公開を取りやめたのかもしれませんね。冒険する場合は、chroot環境で行うといいかも。 -- 管理人? 2005-12-09 (金) 20:02:18
    • 壊れた原因を調べているのですが、不明なので再度この上にbase-xxxをオーバーライトしてみます。多分動くと思います。パーティションで分けていてdebianも動作中なので被害は無いのですが。 -- Tomy? 2005-12-09 (金) 22:13:31
    • 原因がわかりました。FCとDebianでは/etc/init.d/ が異なっていて、FCではシンボリックリンクでdebianではディレクトリでした。.debのインストールでシンボリックリンクが切れてしまったのが原因でした。動いたの良いのですがyumもapt-getも意味をなさないし......... -- Tomy? 2005-12-10 (土) 21:10:44
    • yumの原因がわかりました。yum2.1?位から仕様が変わったようで、現在はheadersを使用しないようです。sh-linuxは新版対応で、eggplantのは旧版対応らしいです。従って両方同時jにアクセスは不可? -- Tomy? 2005-12-15 (木) 01:28:18
    • FC2(rpm-2004)とFC3(rpm-fc3)があるようですが、どちらの話をしていますか?私はあまり詳しくないのですが、FC2はyum2.0系なのでheadersが必要なのですが、現在削除されてしまっているようです。FC3はyum-2.1系でheadersの代わりに、repodataという物を参照するみたいです。 -- 管理人? 2005-12-15 (木) 21:13:56
    • rpm-2004の方にもrepodataが有ったと思ったのですが、今見てみると無いですネ。私の勘違いかも。ところで、yumをlandiskではなくPentiumからnfsを介して実行するとかなり速いです。rpm-fc3でFC3になったのですが、色色有りましてrpmdbが破壊してしまいました。さて、どうしましょう。 -- Tomy? 2005-12-16 (金) 22:59:41
    • 今パーティションが余ってなくて追試できないのですが、FC3のベースアーカイブがあるといいですね。旨くいったら公開してみてはいかがでしょうか!頑張ってくださいね。 -- 管理人? 2005-12-17 (土) 01:40:30
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Last-modified: 2010-02-19 (金) 02:33:00 (5173d)