USL-5P/A5.ボタン割り込み

メモ †

USL-5Pのボタンの割り込みメモ

• ユーザプロセスへどうやってボタン割り込みを通知するか？~すこし考えてみる。
  
  • 案１:割り込みハンドラでsignalを生成してユーザプロセスにボタン押下イベントを通知する。
    
  • 案２:ユーザプロセスはselectで待ちうけ。割り込みハンドラは、その待ち受け解除する。
    結果的にボタンの押下イベントがユーザプロセスへ伝わる。
    
• 前者は、直感的で解りやすい。後者は、扱いやすい。？

まず、前者の実装を行ってみる。 †

• カーネル内
  • 割り込み番号13までサポート。さらに、ボタン割り込みを登録。

    void __init init_julian_IRQ(void)
    {
    	int i;
    
    	for (i=5; i<14; i++)
    		make_julian_irq(i);
    }
    

  • 割り込みハンドラの登録。（２つの割り込みでハンドラを共有）

    	if (request_irq(IRQ_POWER, sw_interrupt, 0, "SHUTDOWNSWITCH", NULL)) {
    		printk(KERN_ERR "Unable to get IRQ 11.\n");
    		return 1;
    	}
    	if (request_irq(IRQ_BUTTON, sw_interrupt, 0, "USL-5P BUTTON", NULL)) {
    		printk(KERN_ERR "Unable to get IRQ 12.\n");
    		return 1;
    	}
    

• 割り込みハンドラ本体

  static irqreturn_t sw_interrupt(int irq, void *dev_id, struct pt_regs *regs)
  {
      landisk_btn = (0x0ff & (~ctrl_inb(PA_STATUS)));  // ボタンの読み出し
      disable_irq(IRQ_BUTTON);                         // 割り込み禁止
      disable_irq(IRQ_POWER);                          // 割り込み禁止
      ctrl_outb(0x00, PA_PWRINT_CLR);                  // 割り込み線の解除?
  
      if(landisk_btnctrlpid != 0){                     // ユーザプロセスのPIDチェック
        kill_proc(landisk_btnctrlpid, SIGUSR1, 1);     // ユーザプロセスへシグナル送信
        landisk_btnctrlpid = 0;　　　　　　　　　　　　// ハンドシェイク終了　　　
      }
  
      return IRQ_HANDLED;
  }
  

• ユーザプロセスのPID受け渡し部分（ioctlルーチン)。
  

    case GIODRV_IOCSGIO_BTNPID: 
      landisk_btnctrlpid  = data;         // data: ユーザプロセスのPID
      landisk_btn = 0;
      if(irq_desc[IRQ_BUTTON].depth){     
        enable_irq(IRQ_BUTTON);           // ボタン割り込み許可
      }
      if(irq_desc[IRQ_POWER].depth){
        enable_irq(IRQ_POWER);            // ボタン割り込み許可
      }
      break;
  

• シグナルを受け取るユーザプロセス
  

  int main(int argc, char *argv[])
  {
    …省略…
  
    pid = getpid();
    if(signal(SIGUSR1, catch_SIGUSR1) == SIG_ERR){ // シグナルハンドラの登録
      printf("failed to set signal handler.\n");
      exit(0);
    }
  
    while(1){
      catch_signal = 0;                        // ハンドシェイク開始
      ioctl(fd, GIODRV_IOCSGIO_BTNPID, &pid);  // 自身のPIDをセットする。
           // (ボタン割り込み発生時、カーネルは本PIDへシグナルを発信する。)
                                         
      while(catch_signal == 0){                // シグナル受信待ちループ
        sleep(10);   // シグナル受信時、sleepは即刻解除され、catch_SIGUSR1へ制御が移る。
      }
      // 以下シグナル（ボタン割り込み）を受け取った場合のみ実行される。
  　…省略…
  
    }
  }
  
  static void catch_SIGUSR1(int sig)   // シグナルハンドラ
  {
    catch_signal = 1;
  } 
  

• うまく動作しているみたい。

後者の実装 †

前者の実装で満足してしまったので、今後の課題とする。